帰って来て良いんだよ
職員達全員で考えました。
47歳のS君は、この4年間で見違える程出来る事が少なくなりました。
過去には、「とも」のリーダー的存在で仕事を熟し静岡県の紙業会社迄職員達と一緒に出向く程頑張っていました。
その彼の様子がドンドン変化し家から「とも」まで来られなくなりご近所の方にご迷惑を掛けたりした頃から生活介護の場に移行したのでした。
その頃、自宅放火をした為逮捕されたり全ての事に対して意欲も無くなり元気が益々無くなり失禁も増え異食まで始まってしまったのでした。
そこで、精神科にかかりはじめ精神病院に入院となったのでした。
昨日は、そのS君の今後についての話し合いが行われたのです。
ドクターは、薬も変えてS君の様子を看て下さったのですが一向に変わらなかったとの事。現在は、殆ど薬の無い状態なのです。
「S君は、精神病ではありません。此処に、入院させておく患者さんではありません。」とのドクターのお話。
心理判定員の方々も同席して下さり「検査をしましたが認知症でもありません。記憶力も有りました。やはり、知的障害から来る認知低下ではないかと・・・」とのお話でした。
好きに何処にでもお出かけをしていたS君が、何処にも出かけずボーとして過ごすS君を見ていると本当にどうしたら良いのかと・・・。
しかし、ドクターやワーカーさん・担当看護師・心理判定員の方々と2時間もお話をさせて頂いて解った事は、出来ないS君に「出来たね。」と、優しく声かけをする事の大切さでした。
そして、私たちはしののめ会の関連施設では無い他施設への移行を考えていたのですが「S君を解ってくれる今までの施設に帰る方が良いと思いますよ。」とのドクターのお話にS君とゆっくり過ごす事の大事さを改めて気づかされたのでした。
そして、何よりS君が「とも いせさきに帰りたいです。」との言葉に職員一同大変嬉しかったのです。
これからは、出来る出来ないの判断よりも笑顔を向けて言葉を丁寧にかけて行きましょう。
S君の笑顔が増える様に。
- 2017.04.12 Wednesday
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- 06:20
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- by genkigenkitakako